1on1で使っているワークシート
元エンジニアリングマネージャで、今は人事をやっています。
この記事は、1on1 Advent Calendar 2019 - Adventarの20日目です。
普段ブログを書かないのに、今年はアドベントカレンダーに2つもエントリーしてしまい、なぜか今月2本目のブログです。
普段、1on1をするときに使っているワークシートを紹介します。
前提
- 普段1on1をやっている相手は、いわゆるエンジニアリングマネージャだったり、テックリードだったり、何かしらチームを見ている人が多いです。
- なので、1on1の内容もチームや組織の内容が多くなります。
- 時間は30分〜1時間くらい。
- 間隔は、週次や隔週や月次など、相手によって変えています。
使っている道具
- A3のコピー用紙
- 付箋
- ペン
1on1の教科書や研修だと、メモしないで相手を見ながら対話しましょうとなっていることも多いと思いますが、 僕は、付箋にメモをしながら、話を聞いています。1on1が終わるとそのA3の紙を写真にとって、1on1の相手に送ります。
実際に使っているワークシート
書く内容
いろんな研修や本を参考にして、現在は、以下の4つの順に話を聞いています。
- 現状の問題
- 理想の状態
- ボトルネック
- アクション
現状の問題
まずは、どんな問題を解決したいのか、どういうことに困っているのかを聞きます。 問題と言っていても、何が困っているのかわからないケースがあるので、それによってどんな不都合が発生しているかを聞きます。 また、問題が表面的に事象の場合は、ある程度、それがなぜ発生しているのかを掘り下げたりもします。
質問例
- 「現状、どんな問題がありますか?」
- 「それによって、どんな不都合が生じていますか?」
- 「どうして、その問題は発生してるんでしょうかね?」
理想の状態
次に、それが本当は、どうなっているのが理想なのかを聞きます。 どうしても、現状のしがらみに引っ張られてしまい、次のステップで行けそうな理想を言いがちです。 本当の理想が聞けないと、そこに向かう力が引き出すことができないので、いかに理想を引き出すかが大事です。 以前は、この「理想の状態」を聞いておらず、どうしても現状の延長の考えしか出てこないことが多かったので、このステップを追加しました。
質問例
- 「本当は、どうなっていたら良いと思いますか?」
- 「一旦、現状のしがらみを忘れたとしたら、どうなっているのが理想ですか?」
- 「1年後には、どうなっていたらうれしいですか?」(ある程度先の未来を示すことで発想を変えてもらう)
ボトルネック
次は、その理想の状態にならない理由を聞きます。 以前は、「問題の原因」を聞いていたのですが、表面的な原因が多かったので、「ボトルネック」という聞き方に変えました。 それによって、単純には解決しない、どこがネックになっているか?ということを考えるようになった気がします。 また、「ボトルネック」というくらいなので、それを解消したら理想の状態になるかを確認します。
質問例
- 「その理想の状態になっていない、ボトルネックはどこでしょうか?」
- 「理想の状態にならずに、現状の問題が発生し続けているということは、どこかにボトルネックがあるんですよね?」
- 「そのボトルネックを解消したら、本当に理想の状態になりますか?」
アクション
最後にアクションを確認します。 理想的には、ボトルネックを解消するためのアクションを考えてもらいます。 しかし、ボトルネックというくらいで簡単に解消できないので、ボトルネックを解消して理想の状態になるために、 何ができるかを考えます。 1on1の周期に合わせて、次回の1on1までに何をするかという宣言をしてもらいます。
質問例
- 「そのボトルネックを解消するために、何をしますか?」
- 「ちょっとでも理想の状態に近づけるために、何ができますか?」
まとめ
僕自身が1on1で普段使っているワークシートを紹介しました。もし、参考になればうれしいです。 ただ、このシートも、どんどん変化しているので、また来年は変わってるかもしれません。 1on1の内容は、これが正解というものはなく、相手によって変えても良いと思います。 大事なのは、1on1の相手の思考をサポートしてあげることだと思います。
今回のアドベントカレンダーは、納期の1時間も前に書き終わることができてよかったです。